九州の薬師信仰にまつわる寺院を巡る九州四十九院薬師巡礼。
九州は古来よりアジア大陸への交易の窓口であり、四十九の寺院はその土地ならではの独自の魅力を持っています。
ぜひ、巡礼の旅に出かけ、薬師如来のご加護に包まれてみてください。
九州四十九院薬師霊場会とは
九州四十九院薬師霊場会は、九州の豊かな歴史と文化を背景に、病の苦しみからの解脱を願う薬師信仰を中心とした寺院の集まりです。
各寺院では、九州固有の信仰が育まれ、神と仏が共存する日本の伝統的な信仰形態が見られます。
人里に溶け込む寺、山深くにひっそりと佇む寺、古い歴史を伝える寺、そして新しく復興した寺まで、さまざまな魅力が詰まっています。ぜひ、寺院巡りの旅に出かけ、薬師如来とのふれあいを通じて新たな感動と発見の旅をお楽しみください。
薬師如来について
薬師如来は、正式には薬師瑠璃光如来(やくしるりこうにょらい)と呼ばれ、日光菩薩と月光菩薩と共に仏の心「慈悲の心」を象徴しています。私たちの病気の苦しみを取り除き、安らぎを与えるとされる現世利益の仏様です。
「病は気から」という言葉があります。私たちが病気に直面した際に、その病気を恐れず、自分の治癒する力を信じる「気力」を高めて、生きる力を与えてくださるのが薬師如来です。薬師信仰を深めることは、病気を苦にすることなく、安楽に暮らす「道しるべ」となることでしょう。
薬師巡礼の旅 4つの見どころ
古寺巡礼
四十九院には魅力的な仏刹がいっぱい。山路を奥深く分け入る寺、歴史のたたずまいが溢れる古刹、都市化に従い街のさなかに甍を並べるに至った寺、旧跡を復興して再建された寺など、訪れる皆様の心に深く残ることでしょう。
霊地・霊山
四十九院は、「パワースポット」ともいわれる霊地・霊山と密接にリンクしています。熊本の阿蘇山、佐賀の黒髪山、宮崎の高千穂峡、鹿児島の冠嶽、大分の国東半島などなど、四十九院巡礼はパワースポット巡りの旅でもあります。
秘仏・史跡
四十九院には時代の風雪を乗り越え守られてきた、歴史的価値の高い国宝・文化財級の秘仏や史跡が数多く残されています。病気平癒や健康長寿を願う多くの人々に崇められてきた薬師如来は、訪れる人々に深い感動を与えています。
季節の花々
四十九院には、花の名所になっている寺院もあり、多くの歌人や芸術家を刺激してきました。春の桜、梅雨の紫陽花、初夏のしゃくなげ、秋の紅葉、冬の椿などなど。季節の花々が皆様を楽しませてくれます。
フォトギャラリー
九州四十九院薬師霊場会の四季折々の美しい風景をご紹介します。巡礼の旅の参考に、ぜひご覧ください。
巡礼方法・作法
巡礼する際は、寺院やその土地に対する敬意と感謝の気持ちを忘れずに、謙虚な姿勢で参拝したいものです。
寺院の作法やしきたりに従い、納経所での御朱印の依頼や本堂でのお参りを心を込めて行いましょう。
心清らかに巡ることで、薬師如来の慈愛に包まれながら、心身が癒される巡礼の旅になることでしょう。
御朱印
御朱印は、参拝の証として寺社からいただける印章です。参拝記念としてだけでなく、信仰や功徳の証としても大変貴重なものです。
九州四十九院薬師霊場会の各寺院では、特別な御朱印を用意しています。専用の納経帳に集めることで、巡礼の記録として大切に残すことができます。
参拝の際は、ぜひ御朱印をいただき、旅の思い出と信仰の証を刻みましょう。