鎮国寺は、薩摩屈指の霊山・冠嶽(冠岳)に建立された高野山真言宗の寺院です。冠嶽は徐福伝説の地としても知られ、はるか紀元前200年頃、秦の始皇帝の命を受けた道士徐福が、不老不死の妙薬を求めてこの岳に登り、冠を捧げたという伝承が残されています。
いちき串木野市の八重山に連なる西岳・中岳・東岳を総称して「冠嶽」と呼び、鎮国寺はその西岳に建っています。用明天皇(聖徳太子の父)の勅願寺として、蘇我馬子が熊野三社を迎え建立した「興隆寺」が鎮国寺の前身とされています。その後、平安時代に阿子丸仙人が天台宗となし、やがて室町時代に京都・東寺の勅命により宗寿法印が来山してから真言宗鎮国寺頂峯院と改められました。
代々島津家の信仰も篤く、薩摩地方における山岳信仰の中心地でしたが、明治2年(1869年)の廃仏毀釈によって焼失してしまいました。その後昭和58年(1983年)、村井宏彰師が西岳の中腹に場所を移して再興。黄不動堂、熊野薬師堂、大師堂や庫裡などが再建され、現在は幾多の修行僧が住んでいます。また、冠嶽では鎮国寺を出発して冠嶽や麓の里のお遍路を巡礼する「冠嶽八十八ヶ所 歩きへんろ」も行われています。
みずはさす
母の手をとり 仰ぎ見る
五雲靆く 冠の峯
詳細情報
寺院・ 札所名 | 冠嶽山 鎮国寺 |
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通称 | 頂峯院(ちょうぼいん) |
住所 | 〒896-0078 鹿児島県いちき串木野市生福7647 |
電話番号 | 0996-21-2255 |
FAX | 0996-32-8886 |
宗旨 | 高野山真言宗 |
本尊 | 黄不動明王 |
公式サイト | https://www.chingokuji.org/ |
ご祈祷・ご祈願
内容 | 厄祓い、安産(妊婦の腹帯)、宮参り、厄除け、地鎮祭、家祓い、井戸祓い等、病気平癒、交通安全祈願(車の御祓い)等、各種ご祈祷・ご祈願をお受けしております。 |
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お申込み方法 | お電話またはFAXにてお問い合わせください。 |
恒例行事
- 初護摩供養
- 日時:1月3日
- 星祭り厄除け
- 日時:2月3日(節分)
- 敦盛忌
- 日時:2月7日
- 内容:秘仏平敦盛観音御開帳と薩摩琵琶「小敦盛」の奉納演奏
- 徐福花冠祭
- 日時:4月初め
- 内容:2200年前、秦の始皇帝の命を受けた徐福が不老不死の妙薬を求めて冠岳に来山し、その霊峰の素晴らしさに冠を捧げたという故事を讃えて、五穀を伝えた徐福さんに花を捧げるおまつりです
- 仏舎利会
- 日時:5月5日
- 冠嶽山聖観世音菩薩四万六千日供養
- 日時:7月10日
- 内容:この日のお参りで四万六千日の功徳があるというおまつり。厳かな御神楽も奉納されます
- 観月会
- 日時:8月26日
- 柴燈護摩供養
- 日時:11月23日
- 内容:鎌倉時代、元寇の国難にあたり島津家四代忠宗公が異国調伏で祈願の折り、冠嶽全山の僧たちが岩上で護摩をたいて祈祷を行ったことが始まりです。地域の発展、住民の幸福と五穀豊穣を神仏一体となって祈り、毎年3万人以上の人で賑わいます。添え護摩木代は全額を社会福祉と地域へ寄付されています。(串木野の秋の風物詩です)
- 仏名会
- 日時:12月28日
- 内容:しまい不動護摩供の後に行われます
アクセス情報
アクセス 方法 | 【電車・バスの場合】 JR鹿児島本線・串木野駅よりタクシーで約22分。 【車の場合】 生福交差点から県道39号に入り14分。 |
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駐車場 | あり(大型車10台、普通車100台可) |