宮崎県の宇納間にある全長寺には、名僧・行基菩薩の作と伝わる宇納間地蔵尊が祀られています。火伏せ地蔵として篤く信仰され、地元では「宇納間の地蔵さん」と呼ばれ親しまれています。
火伏せ地蔵の由来は享和2年(1802年)、江戸に大火が発生して延岡藩主の邸宅も類焼の危機に陥ったとき、前延岡藩主・政脩公が神仏に祈願したところ忽然と屋根に異僧が現れて「水をそそぐこと大雨の如し」と雨を降らせ鎮火させたそうです。その夜、公の夢枕に僧が現れ「我は宇納間の市木地蔵なり、切なる祈願により防火したり」と告げられました。公は帰国後、家紋の「下り藤」を寺紋として授けられ、やがてこの奇跡が幕府にも伝わり、「三葉葵」の使用を許されたといわれています。
宇納間地蔵尊は365段の石段を登りつめた鉄城山山頂の地蔵堂に安置されており、ご拝殿が山門の右手、本堂横にあります。地蔵尊のご開帳は60年に一度とされていますが、例祭は旧正月、6月、9月の24日に開催され、その中の旧暦1月24日を中日とした3日間で行われる「宇納間地蔵大祭」では、日ごろ静かな参道が大勢の参拝客で賑わいます。
詳細情報
寺院・ 札所名 | 鉄城山 全長寺 |
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通称 | 宇納間地蔵 |
住所 | 〒889-0901 宮崎県東臼杵郡美郷町北郷宇納間1 |
電話番号 | 0982-62-5018 |
宗旨 | 曹洞宗 |
本尊 | 聖観世音菩薩 |
御朱印
受付時間 | 7:00〜19:00 |
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受付場所 | 玄関 |
恒例行事
- 薬師大祭
- 日時:旧1月17日
- 地蔵大祭
- 日時:旧1月24日
- 春彼岸会
- 日時:3月(春分の日)
- お盆施食会
- 日時:8月8日
- 秋彼岸会
- 日時:9月(秋分の日)
アクセス情報
アクセス 方法 | 【電車・バスの場合】 JR日豊本線・門川駅よりタクシーで45分。 またはJR日豊本線・日向市駅より徒歩4分のバス停「都町」で宮崎交通バス・小原〜宇納間〜イオンタウン日向に乗り換え「宇納間」下車後すぐ。 【車の場合】 JR日豊本線門川駅から44分。 |
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駐車場 | あり(普通車少々可) |