第12番 清寧山 観海寺

寺院・札所写真01
境内への石段と慈光堂
寺院・札所写真02
本堂
寺院・札所写真03
本尊・薬師如来像
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言い伝えによると、養老2年(718年)、仁聞菩薩が当地に温泉を開き、薬師如来を刻して安置したのが観海寺の創まりとされています。仁聞菩薩は宇佐八幡大神の化身ともいわれる伝説的な僧で、奈良時代に大分県国東半島の各地に28の寺院を開基したと伝えられています。立石山の中腹、町を見下ろす高台に「薬師湯」の堂宇があり、その背後の段丘に観海寺のお堂があります。

観海寺は、後白河法皇、式子内新王の伝記、大友氏・荻原氏・幕末二条義実卿などの事績が伝えられています。後白河法皇と式子内親王の事績は口碑で伝えられており、建久元年(1190年)、法皇が病気に伏せられたとき、夢の中で「豊後国速見の里、鶴見山の東南に温泉煙の立ち昇る所あり、これに浴せよ」というお告げを受け、ご入浴に下向したとされています。法皇の第三皇女・式子内親王もまた薬師湯を好んで入浴して、生涯をこの地で過ごされたそうです。式子内親王は中世を代表する女流歌人の一人で、小倉百人一首の第89番である式子内親王が詠んだ短歌は、観海寺の御詠歌となっています。

観海寺の歴史は千有余年続いたとされ、その間に何度も兵火に罹り、明治維新の後には廃寺となりました。現在の観海寺は昭和13年(1938年)に高階瓏仙禅師が再興開山し、上田寧によって中興開基されたもので、禅宗系曹洞宗となっています。治病の信仰に篤く、境内には式子内親王御墓や、幕末の有志二条義実公御墓・特攻撃隊憩翼の碑があります。

玉の緒よ
たへなばたへね ながらへば
しのぶることの よわりもぞする

詳細情報

寺院・
札所名
清寧山 観海寺せいねいざん かんかいじ
通称温泉薬師
住所〒874-0822 大分県別府市観海寺4
電話番号0977-23-2639
FAX0977-26-4312
宗旨曹洞宗
本尊薬師如来

恒例行事

初薬師祭
日時:1月8日
本薬師祭
日時:8月21日
12時 本堂にて供養行事
17時 近くの広場にて供養盆踊会
秋葉祭
日時:10月28日

アクセス情報

アクセス
方法
【電車・バスの場合】
JR日豊本線・別府駅よりタクシーで10分。
または別府駅より亀の井バスで「観海寺入口」下車後すぐ。
【車の場合】
東九州自動車道・長崎大分線・別府ICより8分。
駐車場あり(普通車8台可)