天台宗の開祖である最澄(伝教大師)によって建立された、長い歴史を持つ古刹です。桓武天皇の命により、比叡山の僧・最澄は遣唐使の一行として筑前国那の津(現在の博多港)から船出しましたが、途中で暴風雨に見舞われ入唐断念を余儀なくされました。しかし、最澄が「無事に唐の国に渡ることが出来たら、お礼に仏像を刻み、寺を建立して衆生を救うために一生を捧げます。」と祈ると、無事に唐の国に到着することができたそうです。
翌年に帰国した最澄は誓願を果たすために筑前の山々を訪ね、夜須郡の白山(現在の朝倉市秋月古処山)の麓で霊木を見出し、七体の薬師像を一刀三礼して謹刻され開眼供養を行ったそうです。そうして出来た最初の一体を秋月に安置する予定でしたが、一夜にして七体の仏様はいなくなってしまいました。最澄は仏のお告げにより上座郡長渕(朝倉市長渕)に最初の一体を見つけ、その地に南林寺を建立しました。それが大同元年(806年)のことです。
しかし南林寺は筑後川の氾濫原にあったため度々の洪水に遭い、興国7年(1346年)に現在の地・八坂(朝倉市宮野)へ移転しました。ところが、今度は幾度もの戦火や火災等の災難が続くこととなります。その時、「林に水を注げ」とのお告げを受け、境内裏に三本の井戸を掘り、「南林寺」の「林」にサンズイを付け、「南淋寺」とされました。
806〜1346年までは天台宗、1346〜1648年までは曹洞宗、1648年からは筑前大守黒田忠之侯の命により真言宗(大覚寺派)となり、現在に至っています。その間、南淋寺の本尊・薬師如来像は衆生に慈悲を垂れ、里人の信仰の的となり、国の指定重要文化財として人々に守られながら1200年余の時を刻んでいます。薬師如来像は南淋寺秘仏のため、年に2回、1月の第2日曜日と4月8日の花祭りの日にだけご開帳されます。
瑠璃光の
薬師如来の 御恵み
罪も病も 救わるるかな
詳細情報
寺院・ 札所名 | 医王山 南淋寺 |
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通称 | 南淋寺 |
住所 | 〒838-1302 福岡県朝倉市宮野86 |
電話番号 | 0946-52-0332 |
宗旨 | 真言宗大覚寺派 |
本尊 | 薬師如来 |
拝観時間 | 9:00〜17:00 |
御朱印
内容 | 不在の場合は、納経所内に御朱印を配置しております。 |
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受付時間 | 9:00〜17:00 |
受付場所 | 納経所 |
ご祈祷・ご祈願
内容 | 各種ご祈願(ペット供養含む)をお受けしております。 |
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お申込み方法 | お電話にてお申し込みください。 |
恒例行事
- 弘法大師通夜法要
- 日時:毎月20日
- 内容:詠歌奉納
※7月20日のみ20時より大般若祈祷
- 本尊秘仏御開帳、護摩供星祭法要
- 日時:1月第2日曜
- 内容:初護摩、御開帳は法要時間のみ
- 彼岸法要
- 日時:3月(春分の日)
- 内容:檀信徒参拝、法話
- 花祭り・本尊御開帳(国宝・重要文化財)
- 日時:4月8日
- 内容:寺開基記念日と釈尊降誕会同日、終日御開帳、花祭り法要、甘茶接待(参拝者全員)
- 町内88ヶ所巡拝
- 日時:4月中旬
- 内容:檀信徒参加者
- 施餓鬼会法要
- 日時:8月17日
- 内容:法話
- 彼岸法要
- 日時:9月(秋分の日)
- 内容:法話
- 町内88ヶ所巡拝
- 日時:10月初旬
- 内容:檀信徒参加者
- 除夜の鐘(県重文)
- 日時:12月31日 23時45分
- 内容:参拝者多数
アクセス情報
アクセス 方法 | 【電車・バスの場合】 西鉄甘木線・甘木鉄道・甘木駅よりタクシーで20分。 または甘木駅より徒歩10分のバス停「朝倉総合庁舎入口」で西鉄バス・杷木行に乗って「比良松(バス)」下車後、徒歩42分。 【車の場合】 長崎大分線・大分自動車道・朝倉IC入口から国道386バイパスに入り5分。 |
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駐車場 | あり(普通車20台可) |